一年でいちばん寒い大寒のころ

二十四節気の大寒は、「寒」の真ん中にあたり、一年でもっとも寒さが厳しいころ。江戸時代暦『暦便覧』では、「冷ゆることの至りて甚だしきときなればなり」と言われ、
この寒気を利用した、みそ、お酒、凍り豆腐、寒天などの「寒仕込み」の時期にもあたります。

その一方で、この頃を境に太陽は徐々にパワーを増し、これから春の足音は静かに、着実にに近づいてきます。
二十四節気の二十四番目にあたります。
次は<<立春>>です!

インフルエンザが流行が活発になり、受験生をもつ家族は緊張の日々が続きますね。
働く私たちもお正月太り対策だけでなく、日々の体調管理やお肌の保湿に気を遣う毎日です。
寒さや(わたしの住む太平洋側では)乾燥が続きます。
でも不思議と、寒さに慣れてきませんか?
そして、日没の時間が少しずつ遅くなってくるのを感じて、春を待つ気持ち、春を探したい気分が芽生えてくるころ。

大寒はわたしのメモリアルデー

ところで、毎年忘れないメモリアルデーって実際、いくつあるでしょう?
お誕生日? 結婚記念日? 家族の命日?
その他、自分にとっての忘れられない日、などなど。
実は、この一年でもっとも寒い「大寒」が、わたしに大きなライフイベントのメモリアルデーなのでした。

それは○○年前、20代前半で長女を出産した日だから。はじめての出産。
よく晴れた日の午後でした。
当時テニス部を引退したばかりの体力が残るなか、4,100gの元気な子を元気いっぱいに出産。
当時の基準なのか「巨大児」とハンコが押されてびっくり。
そこからは、何もかもが「初めて」。
ネット情報などもない時代の若いママの子育て奮戦記が、待ったなしにスタートしました。

「女の子です」と聞いた瞬間に、「いつの日か、この子も同じ思いをして出産するのかな」と思ったことは忘れなません。
でも母親ならだれも知っているように、大変なのは出産ではなく子育てなんです!
そして、一番つらいのは今で言う「ワンオペ」であること(そんな気持ちになることも含めて)。
その長女が8か月くらいで毎晩のように夜泣きが続いていたころ、
当時、同じく20代前半の夫はまだお給料も安く、毎晩遅くまで残業でほぼ午前様の毎日。

夜泣きにもんもんとしていたころ、同世代の友だちはまだ子持ちはいなくて、独身も多く、バリバリ仕事。
だれにも相談できずに、「悩む」ことさえ「母親失格」かも?と考えてはまた悩む。
そんなとき、わたしを救ったのは、男の子3人を育て上げてバリバリ働く、今は亡きお義母さんのひと言。

「わたしなんか、○○(長男)が泣き止まなくて、窓からほおり投げようかと思ったわよ!」
何気なく笑って話してくれたその言葉に、
す——————-っと、肩の荷が軽くなり、ホッとしたその気持ち。
今でも忘れません。
「窓からほおり投げたくなる」そう思ってもいいんだ。
このおだやかなお義母さんでさえ、そう思ったんだから、みんなそんな気持ちになるんだ。
そう思うだけで、救われました。

自分を否定し続ける日々はつらいですよね。
「自分を承認する」それだけでまたがんばれます。
今は、ネット情報やたくさんの「共有」「共感」のチャンスがあるのかもしれない。

それでも、悩んでいるママはたくさんいるはず。
「ひとりで悩まないで」くださいね。
話してくれるのを待っている人が、そばにいるかもしれません。
相談する場所も必ずあります。
自分から話せなくても、
先輩ママや同じ状況のママの話を聞くだけでも。
それだけでも、わたしのように救われることがあるから。

外で大寒の色を探してみませんか?

おだかやなお天気の日には、この時期ならではの自然の色を見つけてみませんか?
たとえば、冷え込んだ日には雪のない山でも霧氷が見られます。曇り空で太陽☀️も富士山🗻も見られなくても、霧氷の静寂に心動かされます。

金時山の霧氷

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秩父の宝登山では早くも春の色、ロウバイの黄色にワクワクできます♬
寒い日は少し凍結したり、これから積雪があるかもしれませんが、下から歩いても1時間ほど。
ロープウェイもあるので、お子さま連れでも気軽に楽しめます。

宝登山のロウバイ
街の中でも春を待つ芽を探すことができるころです!
うちの庭でも花桃が芽吹いてきました。

「二十四節気・花暦」の大寒

「二十四節気・花暦」から大寒の色をご紹介します。

永田泰弘先生(二十四節気・花暦)より

 

 

 

 

 

 

北国や高山はまだまだ雪景色。山沿いや低山もまだいつ積雪してもおかしくない張り詰めた空気。
都会でもモノトーンが主流の大寒の頃。
差し色のように目に入る、
ビビッドな暖色が目をひきます。
ご紹介したロウバイや福寿草などの黄色もそう。
ツバキや南天の実のような鮮やかな赤も冬らしい色といえます。

近くで見つけた南天


働きながら、子育てしながら、これから毎日楽しみに春の芽吹きを探してみませんか?

窓からも、街を歩きながらでも、必ず見つかります。

大寒に生まれた長女も、同じく寒中の1月に出産して一女の母となっています。